テキスト
変化をもたらすためのツール
冒頭省略
本書をお読みになるうちに、あなたのなかで変化が起こるだろう。本書のいちばんの目的は、読者の頭に新しい情報や信念を付け加えることでも、何かを説得することでもなく、意識を変化させること、つまり目覚めさせることだ。その意味では本書は「おもしろく」はないかもしれない。
おもしろがるとは、対象から距離を置いて、考え方や概念を頭のなかでもてあそび、同意したり反論したりすることだからである。本書の当事者はあなた自身だ。あなたの意識の状態が変わらないなら、本書の意味はない。だが目覚めることができるのは、準備が整った者だけだ。
まだ全員というわけではないが、準備ができている人は多いし、一人が目覚めるたびに集団的な意識のうねりは大きくなり、その他の人々の目覚めが容易になる。目覚めるということの意味がわからない方は、本書を読み続けていただきたい。
目覚めることによってのみ、目覚めるとは何なのかが、ほんとうに理解できる。
わずかに垣間見るだけでも目覚めのプロセスが始まるには充分だし、いったん始まったプロセスは後戻りしない。本書を読むことでそのプロセスを垣間見る人もいるだろうし、自分では気づいていなくてもすでにプロセスが始まっている人も多いだろう。
本文省略
あなたのなかで目覚めのプロセスがすでに始まっているとしたら、本書によってそのプロセスは加速され、充実したものになるだろう。
目覚めに不可欠なのは目覚めていない自分を自覚すること、エゴイスティックに考え、話し、行動する自分と、そういう目覚めていない状態を持続させている、人類に刷り込まれた思考プロセスを認識することである。
だから本書ではまずエゴの主な側面に目を向け、それが個人や集団でどう働いているかを考える。これには二つの重要な理由がある。
第一の理由は、エゴが働く基本的な仕組みを知らなければエゴを認識できず、そのためにだまされっぱなしで何度でもエゴを否認することになるからだ。つまりあなたは支配され、操られ続ける。
第二の理由は、認識そのものが目覚めの一つの方法だからである。自分のなかの無意識を認識するとき、認識を可能にするのは意識の覚醒、つまり目覚めである。エゴと闘っても勝ち目はない。闇と闘えないのと同じである。
必要なのは意識という光のみである。そして、その光はあなたなのだ。
引用元:ニュー・アース 意識が変わる世界が変わる [ エックハルト・トール ] 『第一章 私たちはいますぐ進化しなければならない 変化をもたらすためのツール』より
※書籍のご一読を推奨します。
テキスト音声 3:09
MEMO動画 0:59
Navigator’s Comment
エゴをみつめていくことで、エゴのトラップを超えて、世界が反転していく瞬間があらわれます。
檻から解放された瞬間です。
それは必ずやってきますから、あせらず、のらりくらり、しかしながら静謐に。
ではでは、ALOHA!